２０１７京都の節分　北野天満宮

皆様、本日は日中は雨降りの予報となっていますが、健やかにお過ごしでしょうか。本日は北野天満宮の節分行事をお届けいたします。
北野天満宮は祭神が菅原道真で、全国各地の天満宮、天神社を勧請しています。９０３年に、無実の罪で大宰府に左遷された菅原道真が亡くなると、都では落雷などの災害が相次いで起こりました。９４２年多治比文子という少女に道真のお告げがあり、その宣託に基づいて道真の怨霊を鎮めるために、北野天満宮は建立されました。学問・文芸の神として知られ、豊臣秀吉が催した「北野大茶湯」や出雲阿国が初めて歌舞伎を興行した「歌舞伎発祥の地」としても有名です。中門である三光門は重要文化財に、権現造りの本殿は国宝に指定されています。節分のこの日も多くの参拝者で溢れていました。

北野天満宮は梅の名所として知られていて、梅苑の梅は２月末から３月初めが見頃ですが、境内では早咲きの梅が咲いていて華やかな雰囲気です。

北野天満宮では元旦より「思いのまま」という梅の枝が授与されています。天神さまの神域でつぼみをつけた梅が「思いのまま」に白梅や紅梅の花を咲かせて、家庭に春の訪れと幸せを呼び込むということだそうです。

北野天満宮の追儺式では、最初に茂山千五郎社中による節分をテーマにした狂言が奉納されます。茶筅売の皆さんが梅の枝を肩に入場し、福の神が祀られている北野天満宮の摂社「福部社」を詣でます。鉦やひょうたんを鳴らして楽しそうに舞台を廻っていると、深泥池から出てきた鬼が暴れ、地団駄踏み狼藉を繰り返します。そこに福の神が現われ鬼をなだめ退場しますが、鬼は弱ったものの乱暴を続け、最後は茶筅売たちに豆をぶつけられ逃げて行くというユーモラスなストーリーです。続いて上七軒歌舞会による芸妓、舞妓による日本舞踊が披露され、豆まきが行われます。豆まきの際には、福の神を演じていた方もお面をはずし、多くの人に福がいきわたるよう、全身を使って豆をまいていました。今回の北野天満宮の節分は、いかがだったでしょうか。次回は節分の最終回になりますが、北野天満宮の近くにあります千本釈迦堂の節分をお届けいたします。京都より中島の報告でした。